
米高級ジュエリーブランドのティファニー(Tiffany&Co.)は、2月10日に京東に公式旗艦店をオープンしたことを発表した。ティファニーが第三者電子商取引プラットフォームに出店するのは初めてで、これまでのオンライン小売チャネルは中国語公式サイトと微信ウィジェットのみだった。新しい京東旗艦店では、ジュエリーやホーム製品、アロマスキンケアなどの全商品を取り扱う。
オープンの特典として、2023年2月15日までの期間中、消費者は「24期無利子礼遇」を利用可能である。京東の検索機能を使用すると、ティファニーの公式旗艦店に直接アクセスでき、ページデザインはティファニーブルーを基調にしている。ティファニーは公式声明で、京東との提携がブランドの中国市場展開を支援し、消費者の購買体験を向上させると述べた。
ベイン社の報告によると、2022年には世界のトップ2%の裕福な顧客が贅沢品市場の約40%を占めており、この層のVIC顧客はブランド収益の重要な柱である。特に、ジュエリーや腕時計などのオンライン浸透率が低いため、高級ジュエリーブランドにとってオンラインチャネルの強化が重要となっている。
ティファニーが京東に出店するのは、LVMHグループに属するイタリアのブランド、ブルガリ(BVLGARI)と同様の展開である。ブルガリも京東にオープンし、後に天猫にも店舗を展開している。ティファニーが今後天猫に進出するかは不明だが、贅沢ブランドが複数のプラットフォームを選択する傾向が強まっている。
また、京東に出店するブランドは増え続け、LVMH傘下の多くの高級ブランドが京東に進出している。特に、京東の会員システムや独自のマーケティング資源は、贅沢ブランドが参入を決める理由となっている。ティファニーは、京東のリソースを活用して消費者との新しいインタラクションを構築し、ユニークなショッピング体験を提供することを目指している。